DQXI はぐれメタル サイクルジャージ

ドラゴンクエストXI』発売時に販売された『はぐれメタル2DSLL』に感化されて作った自作のサイクルジャージです。

ゲーム発売日(2017/7/29)に完成させました。

 

ジャージ表

 

ジャージ裏

 

 

デザインについて

はぐれメタル2DSLL』らしいカラーでグレー・ブラック・ホワイトのモノカラーで作る事にしました。

アシンメトリーで作りやすいデザインに決めました。寸法も決めて模様のサイズも割り出しておきます。

モノグラムは本家とは微妙に変えて複数パターン考えた

 

 

 

模様について・セタカラー

モノグラム部分は1mmのアクリル板をレーザーカッターでカットしてテンプレートを作成しました。工作室のスタッフさん曰く、ステンシル用ならクリアファイルをレーザーカッターでカットしたものでもいいとの事ですが、細かい模様がある・繰り返し使うのならば丈夫なアクリル板を選択するのもありだと思います。

 

ただしアクリル板だと厚みがあるのでステンシル用のスポンジが使えません。『タミヤ モデリングブラシ』等の細い筆で滲みに注意しながら少しずつ入れていきます。

 

最初は筆がカッスカスな状態で絶対に滲まない感じでやると間違いないです。3回目くらいからややウエットな筆でいき、4回目くらいで少し裏に染み出るくらいにしっかりと染料を入れます。

 

失敗した場合は『消っし隊』を使うときれいに落ちました。ラベルや油性マジックを落とす商品です。台所洗剤・水洗で消っし隊を落とした後、また染料を入れていきます。アイロンをかけない限りはやり直しがききます。

アクリル板1mmのテンプレート

手でカットするのは大変なのでデータを作って電子工作室に持ち込みしたら?と言われて実行

何もわからない状態から調べて・データ作って・工作室予約して・カットして、で1週間ほど

ロトの紋章やモンスターの形にカットされた副資材も入手できた

 

  

アクリル板の端材でつくったファスナーチャーム、はぐれメタルをイメージ

バックポケットのファスナーにチャームを付けると開閉しやすくなるというメリットに気付く

 

  

塗料は『ペベオ セタカラー ライトニングメディウム』と『ペベオ セタカラー ブラック(透明)』を使用しました。

 

『セタカラー透明』は生地を染める感じに近く生地の織目が残ります。肩などの日焼けしやすい場所でも模様の形に日焼けする事はなかったです。染めはやや落ちやすく特に生地が摺れる所は短命でした。時々リタッチ&アイロン掛けが必要でした。

 

ペベオ セタカラー ブラック(透明色)

セタカラーの透明色は水彩絵の具とアクリル絵の具の中間ぐらいの塗料

透過する塗料なので筆で均一に色を乗せるのは難しい

均一にしようと大量に塗料を乗せると色が濃くなり塗料面が硬くなってくる

黒の透明色であれば他の色ほど色ムラが気にならないので筆でも綺麗に仕上がる

セタカラーの不透明色はペンキのような粘度がありストレッチ生地の端のカバーに使える

ストレッチ生地に合わせて伸び縮みするがあまり伸縮が激しいと塗料面が割れる

割れた場合はまたアイロンをかければ再接着できる

 

 

裁断した生地に模様入れ

セタカラーの部分は生地を3mmアクリル板にスプレーのりで固定して模様を入れた

 

 

セタカラーの箇所は着用していると微妙に色落ちしてくる

 

 

模様について・サンラバー

白とシルバーの部分は『太陽精機 サンラバー』の白とシルバーです。

 

白は裏が黒色で模様の転写がしにくいです。色々やりましたが、表面の透明面にやすりをかけて梨地にする→カーボンシートでやすった透明面に転写(『LION ゼネラルカーボン紙』を使用)→カットしたパーツをマステで再配置→マステごとアイロン掛け、でやりました。

 

『サンラバー』は生地の上にシートがのる感じで生地の織目はなくなります。念の為模様の形に肌が日焼けすることのないように模様の配置には気を付けました。

 

胸から腹あたりなら日陰になるので日焼けしにくい場所です。背側でもバックポケットなら生地が2枚なので肌に影響しにくくなります。

 

使用していてシートの劣化・はがれはありません。

サンラバー シルバー

表・裏ともシルバー色でペンで模様が描きやすい

 

 

サンラバー ホワイト

表は白色、裏は黒色、ペンで模様が描きにくい

 

 

生地・縫製について

生地は『e-ガヤ吸汗速乾』をメインに使用しています。

 

風通しの良い生地で表面の織目の風合いがいいです。特にグレーは微妙な光沢があってカッコイイです。裏面は起毛しています。

 

生地が良く伸びるのは一方向のみなので肘まわりなどの複数方向に伸びて欲しい部分には不向きかもしれません。半袖ならば伸びる方向を横にしてタイトに作っても問題なかったです。

 

縫製は家庭用ミシンで下糸に『ウーリーロック』、上糸に『レジロン』を使用しました。頑丈さよりも着やすさ重視、縫い目のピッチは細かすぎない程度にしています。

縫製で使用している糸
左がウーリーロック ほわほわした伸びる糸

伸縮生地を手縫いで縫う際にも使用しています

右がレジロン ニット用と書かれているがほぼ伸縮しない

丈夫で固めの糸

 

 

裁断した後、何となくほつれ止め気分で『ペベオ セタカラー ライトニングメディウム』を塗布&アイロンがけしました。『e-ガヤ』部分は裁ち目かがり無しです。

 

1シーズン強使用しましたが生地のほつれはなかったです。『セタカラー』の効果か生地の特性なのかは不明ですが、裁ち目かがりの工程が省ける・着用時のごろつきが無く軽い着心地で仕上がる点はとても良かったと思います。 

ペベオ ライトニングメディウム

白っぽい液体だけど塗って乾くと透明に

塗布・乾燥・アイロンがけした所は特に固くなっていない

 

 

1シーズン強使用後

ライトニングメディウムの効果か元々の生地の性能なのかはっきりしないがほつれがほぼない

 

 

ジャージの裾部分は平ゴムに手芸用のすべり止めシリコン剤を塗布したものを使用しました。使用感は市販のジャージと同様でした。洗濯などで多く水分を含ませると一時的に白濁しましたが乾燥すれば元の透明色に戻ります。シリコンの剥がれもなかったです。

 

平ゴムに直接塗るとボコボコしがちです。一旦クリアファイルなどに伸ばして乾燥させる→剥がしてカットして整える→フラットな面を外側に&ボコボコな面にシリコン剤を塗布して平ゴムに接着する、とすればきれいに仕上がります。着色したシリコン系のパーツを入れ込めば好きな模様も作れるのではないでしょうか?

 

 

夏の1シーズン強使用(週1~2回、真夏の日差しの強いサイクリングロード中心に3時間程)黒部分は目立った日焼けなしで、グレー部分は背側がやや赤く日焼けしました。