DQB ねんどろいど改造 頭部パーツ
ねんどろいど改造。頭部パーツの作成についてです。
仕様の確認
© 2016, 2018 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
© SUGIYAMA KOBO出典:ドラゴンクエストビルダーズ 公式サイト
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出典:ドラゴンクエストビルダーズ2 ゲーム画面
公式HP、ゲーム画面から画像をお借りしてきました。
公式絵、OP、ゲーム画面と微妙に仕様が異なります。
ゴーグルは公式絵③の上部のへこみが大きめで、へこみ部分から帽子の折り返しが少し見えている状態にすることにしました。
帽子の折り返しは最初は均等に作っていましたが、ねんどろいどのフォーマットに合わせるにはバランスが難しかったので、途中からゲーム画面と同様になるよう修正しました。
帽子は基本に縫い目がありません(公式絵①は正面に縫い目がある)
分割なしのヘルメット型で作りました。
頭部の改造に使ったのはかすたむヘッドです。
ツルツル頭、目の周辺に凹凸がない、少し尖り気味の鼻、のパーツです。
帽子の作成
頭部は帽子が大部分を占めます。
まずは帽子から形を決めたほうが全体のバランスがとりやすくなると思います。
DQⅪのベロニカさんのねんどろいど改造をする場合も同じ感じで作れるのではないでしょうか。帽子(ゴーグル抜き)、前髪、後髪、おさげはメラミンスポンジを編んでからエンジェルクレイで仕上げると他パーツとの干渉がなさそうで楽かもしれませんね。
制作中の写真をあまり撮っていなかったので図解で制作の流れを書いていきます。
1.帽子のベースを作る
かすたむヘッドにマステを貼って保護します。
ファンドを盛ってヘルメット状のパーツを作ります。
後頭部パーツに複数箇所軸打ちして位置を固定します。
2.帽子の折り返し部分を作る
顔の大きさ·耳の位置はすでに決まっているのでそれらを基準にして幅や傾きを決めます。
厚紙や方眼紙を巻いて作るとイメージしやすいです。方眼紙にファンドを盛って形作れば寸法も合わせやすいです。
折り返し部分のふちに1で作ったベースのふちも合わせます。
3.帽子のてっぺんの部分を作る
正面から見た時の高さ、横側から見た時の傾きに注意して作ります。
帽子のしっぽ側はイメージのみで留めておきます。
4.ゴーグルの作成
帽子の正面部分が形になってきたので、ゴーグルの製作が平行できるようになります。
1.ゴーグルの作図をする
帽子を正面から見て横幅·高さを決めて作図します。
縦横のサイズから全体図を決めます。方眼紙を切り出して合わせみるとイメージしやすいです。
・横幅はゴーグルのベルトが少し見えるくらい
・上は帽子折り返し部分から少しゴーグルが上にはみ出しつつ、中央折り返し部分が少し見えるくらい
・下は帽子折り返し部分から少し下にはみ出すくらい
デフォルメをきかせて少し大きめに設定しました。
2.ゴーグルのベースパーツを作る
帽子の折り返し部分をマステで保護します。
ゴーグルの図形を貼ってエポパテを盛ります。
硬化後に軸打ちして位置を固定します。
帽子の折り返し部分から図形ごとエポパテをはがし、余分な部分をカット、厚みも調整します。
裏側の軸はダボとして残し、表側は無くしておきます。
裏側の図形から表に向かってセンター線の位置を書き込みます。センター線を基準に表側に図形の書き込みをします。書き込み後は裏側の図形をやすって落とします。
この段階までくると、髪パーツの製作も平行できるようになります。後述の髪パーツの作成をご覧ください。
3.ゴーグルのベースパーツ以外を作る
ゴーグルのベースパーツ以外のパーツを作ります。
髪パーツと平行して作業できます。
A.ゴーグルのベース・レンズ土台
製作途中の画像
ゴーグルのベースパーツにレンズ土台をつけて調整している段階
まだゴーグルのベースパーツに書き込みが残っている
レンズ土台を作成します。
まずは図形通りのリング状のパーツを用意します。
流用できる汎用品がなかったのでプラ板·厚紙·ファンドで自作しました。
レンズ土台をベースパーツに当てて傾きを決めます。
上から見てゲーム画面と同様にレンズが少し外側に向くくらいの傾きにします。リング状パーツの中央側・外側・上側・下側の4箇所にどれくらいの高さを足すのか割り出します。
私の場合、中央部は0mm、上側と下側は1mm、外側は2mm追加する事にしました。
リング状パーツにエポパテを盛り、ベースパーツにつけます。上下左右が割り出した寸法になるよう調整します。
B.レンズ枠・下部、レンズ枠・上部
図形通りのリング状のパーツ。厚いほうが下部、薄いほうが上部。
流用できる汎用品がなかったのでプラ板·厚紙·ファンドで自作しました。
このパーツは塗装を考えると別パーツ化させておいたほうがいいと思います。塗装後に接着して仕上げます。別途透明プラ板を切り出したレンズを用意し、合わせて組み付けします。
C.ゴーグルのベルト
紙を巻くとサイズがイメージしやすいです。エナメル合皮を調整して作りました。
ゴーグルのベルトは両面とも塗装します。両面ともエナメル層を使用しました。
写真は中央にゴム層を入れて厚みの調整をしたものですが、実際には厚み調整にもエナメル層を入れた物を使用しました。ゴム層を入れると片面に凹凸が出てしまい、やすっても目止めをしてもだめできれいに塗装できなかったためです。
D.ベルトの金具
ベルトの幅に合わせて作ります。
ワイヤーで作りましたがプラでもよかったです。
E.ベルトの受け金具
ベースパーツの左右に縦穴を開けます。
ワイヤーで金具を作り穴にはめ込みます。
髪パーツの作成
帽子の一部を削って素体の頭部パーツと髪の毛パーツを一体化させました。
帽子の折り返しの下部分に髪の毛パーツを差し込む形も考えましたが、一体化したほうが楽だと思います。
ねんどろいど的には髪の毛は最低限の毛束のみにしたほうが良い気もしますが、全体的なディテールのバランスを考慮して、少しだけ髪の毛に彫り込みを入れました。
髪パーツの製作はゴーグルのベースパーツの製作が終わってからぐらいのタイミングから開始できます。髪パーツとゴーグルのバランスを見ながら平行して作業していきます。
髪パーツを作成する際には顔パーツに目や口を書き込みし、表情とのバランスも取っていきます。
顔パーツに直に鉛筆書きするとどうしても製作中に薄く消えてしまい目の把握がしにくくなってしまいます。下手すると顔パーツの汚れの原因になる事も。
そういった問題を解決するためにも別記事の仕上げ·目パーツの作成を参考に仮の目や口パーツを作って貼っておくと作業がしやすくなります。
目パーツ・口パーツの作成については以下の記事を参照下さい。
1.帽子の内側を削る
髪パーツ作成の前準備です。3ミリ程削って隙間をあけます。
内側、折り返し部分、ゴーグルのベースをマステ等で保護しておきます。
2.前髪パーツを作る
かすたむヘッドのおでこパーツにエポパテを盛り離型剤をつけた帽子を被せて硬化させます。
ゴーグルのベースパーツは前髪とくっつかないのですり合わせは不要ですが、距離が近いので干渉しないよう注意します。
おでこパーツのきわ部分はエポパテだけでは強度が足りないので、後から瞬着で補強します。
毛先も瞬着を塗り、毛先がつぶれないよう保護したりシャープさを出したりします。
3.後ろ髪パーツを作る
かすたむヘッドの後頭部パーツにエポパテを盛り離型剤をつけた帽子を被せて硬化させます。こちらも必要に応じて瞬着を使用します。
頭部パーツ仕上げ
1.帽子のしっぽ部分を作る
この段階でボディもあらかた作っておきます。
全体のバランスを見ながらしっぽ部分を作ります。
2.ゴーグル取り付け
ゴーグルパーツを一式取り付けてバランスを見ます。
3.帽子の折り返し部分のエッジを落とす
エッジを落として厚手で柔らかそうな帽子に仕上げます。
4.軸打ちを穴埋めする
帽子と前髪・後髪パーツはすり合わせ済みなので軸打ちがなくても位置が合わせられるようになっています。最後に軸打ちを取って穴埋めをします。
内側を削って帽子を軽量化する事も可能です。
最終調整
ここまでで基本の製作は一通り終わりです。
実際には以下の修正も行っています。
帽子折り返し部分の幅修正
折り返し部分の幅を全周均一で作っていましたが、バランスが悪かったのでゲーム画面同様に前幅広·後幅狭に修正しました。
帽子の下部と眉毛の位置が遠くてバランスが悪かったので、帽子のフロント部分を下方向に拡張しました。
ビルダー帽のフロント下段を2mm下げ 耳までつなげる
方眼紙を貼って寸法を出す 方眼紙の外側にニューファンドを盛る
帽子の修正に合わせて前髪も修正・確認
帽子と眉毛が離れていてバランスが悪かったので調整する
前髪は初期と比べて5mm程高さが減った
写真着色時に出た問題点の修正
一通り原型が出来た後はすぐに着色をせずに写真着色をしてバランスの確認をしています。写真着色については以下の記事を参照下さい。
前髪の右側の毛束を手前に出す
サイドの毛束と後髪を短くする
帽子折り返し部分の調整
帽子にベルトが少し食い込んでいる表現を追加しました。
帽子の折り返し部分の縁部分を増量しました。
帽子の折り返し部分の中央部分をゴーグルに干渉しない範囲で削りました。
エッジに2mm幅の方眼紙を貼ってガイドにする。